災害が映す地域のリアル~これからに必要なつながりと備えを考える~ローカリゼーションデイ2025 分科会Part3開催報告

災害が映す地域のリアル~これからに必要なつながりと備えを考える~ローカリゼーションデイ2025 分科会Part3開催報告

文責:飯沼美絵

今年もNPO 法人セブン・ジェネレーションズはローカリゼーションデイ日本2025に実行委員メンバーとして参加してまいりました。

今回はイベントを担当してくださったぬまっちこと飯沼美絵さんからの報告記事を掲載させていただきます。


今年は、分科会Part3 の枠にて「災害が映す地域のリアル~これからに必要なつながりと備えを考える~」をテーマにトークイベントを実施しました。

初めは、谷口聡さんのお話からスタート。

現在和歌山県職員で、能登の震災当時は能登町職員として奮闘した際のお話を伺いました。

ほとんど知らなかった人が、重傷だったところをがれきの下から助けてくれた人の話や、自衛隊が苦労して被災地にたどり着いたときには、地元の人が魚介を焼いて歓迎して振舞ってくれた話など、能登の魅力がたくさん詰まったお話をきかせてくれました。

2番目は、小林牧さん。彼女は博物館員のキャリアを活かして、解体される予定の被災家屋から漆器ややきものの器を救出するボランティア活動を能登で定期的に行っています。

また、青梅市民として被災地で学んだことを、いかに日常の暮らしに持ち帰れるかということに思いを巡らせ、お話してくださいました。

後半はクロストークで、3人の対話形式でお話を進めました。

公助だけでは限界がある中で、いかに地域のレジリエンスを高めるか。

特に人とのつながりが希薄になりがちな都市部では、自分らしいかたちで一つずつ丁寧につながっていくことの大切さが、対話を通じて見えてきました。

こうした積み重ねの先に、私たちが大きな災害に直面したとしても、被害者意識にとらわれすぎることなく、自分たちの地域のことを自分たちで決めていく──そんなしなやかさと強さが育つのかもしれないと感じました。

そして、地域住民だけでなく、外からの助けもまた、大切な役割を果たしていることに気づかされました。

それは、がれきの撤去にとどまらず、時には密になりすぎた関係の疲れをそっとほぐし、見過ごされがちな文化財やお祭りといった地域の宝物に、新たな光を当ててくれることもあります。

そうして、外から来た人も、内にいる人も、共に祝い、寿ぐ場が生まれていくのだなあと感じました。

本当に貴重なお時間を、スピーカーの皆様、参加者の皆様、そしてセブンジェネレーションズの皆様と共に過ごせたことを心から感謝いたします。

ありがとうございました。

皆様の地域に、これからも幸が多からんことを祈って!

参加された方からのご感想

輪島で倒壊した建物から漆器や器を助け出し、きれいにして、名前をつけ、分類しているというまきさんの活動の話をお聞きして、なんだか涙が出ました

地域で防災について取り組みたい、地域とのつながりを平常時から作りレジリエンスを持った地域でありたいと思いながら、まだ取り組めていませんでした。一つひとつ取り組んでみたいと思います

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