アルカン・ルシュワラと考えるレジリエンスと可能性

アルカン・ルシュワラと考えるレジリエンスと可能性

2023年12月13日に行われたアルカン・ルシュワラのインタビューの日本語訳です。最初の方のオープニングは省略してあります。

オリジナル動画

<トレイシー>(11:20)

参加者を見渡すと、このコールに参加している人たちの多くは、パチャ・コミュニティであなたを尊敬してきた人たちです。だから、今日あなたが話している相手は、あなたからのメッセージにとても心を開いている人たちだということを知っておいてほしい。

初めてアルカンに会う人のために説明すると、彼はアンデスのヒーラーであり、儀式のリーダーです。彼はペルーのアンデス山脈に先祖を持ち、毎年の一部はニューメキシコ州アラワカのスピリチュアル・コミュニティにも住んでいます。アルカンはパチャママ・アライアンスにとって長年の友人であり、教師であり、指導者です。彼の著書『Deer and Thunder』や『Time of the Black Jaguar』を読んだことのある人は多いと思います。そして今回の新刊は、『The Spirit of the Glacier Speaks – Ancestral Teachings of the Andean World for the Time of Natural Disorder(氷河の精霊は語る-自然災害の時代に向けたアンデス世界の先祖伝来の教え)』です。これほど今の時代にぴったりな本はないと思います。

1時間足らずの時間ですが、アルカン、あなたから、この時代をどう見ているのか、何が可能なのか、実際に何が起きているのか、なぜこの時期にこの本なのか、などをお聞きしたいと思います。それが私たちからの問いです。最初に何か言っておきたいことがあれば、そこからお願いします。

<アルカン>(13:18)
兄弟姉妹の皆さん、心を込めてお話ししたいと思います。今は本来、思い出すべき時です。それは私たちに喜びと知恵をもたらすものだけではありません。思い出すことはとても必要なことでもあります。思い出すというのは、私たち自身を思い出すということです

私たちは、地球や宇宙との関係の中で培われた人類本来の叡智の多くを忘れてしまっています。私たちはその多くを忘れてしまった。そして最も本質的なことは、世界の多くの人々が自分たちの存在に失望するという事態になるまで、私たち自身を忘れてしまったということです。
まるで人類が何か間違ったもの、自然の過ち、あるいは私たち自身の過ちの結果であるかのような疑念を抱いているのです。これはつい最近のことです。ここ数百年の出来事です。何千年もの間、地球上には、人類がとても賢く、叡智に導かれ、ハートに導かれ、自然との、パチャママとの、地球との、星との、太陽との、鳥との、クマとの、クジラとの、多くのとても賢い親族との、実に深く明確で良好な関係に導かれていた多くのところがありました。そしてその時代、私たちは明晰でした。

私たちは自分が何者であるかをよく知っていました。自分の才能が何なのか、そして自分らしくあることで、すべての生命の幸福にどのように貢献できるのかを知っていました。当時の人々は、自分自身を光の器として捉えていました。
太陽から、星から、宇宙からやってくる光に養われた世界に生きていることを知っていました。そして彼らはこの光を呼吸し、この光を保持し、自分の中でこの光に磨きをかけました。

そして、彼らが自らの内に秘める光こそが、彼らを導くものだったのです。彼らの知性を導き、行動を導き、コミュニティとして、人間として組織する方法を導くものでした。

だから、人間性、人間同士、私たち一人とそれ以外のものとの間に隔たりはありませんでした。私たちは何かを修復する責任があるわけでも、何かを壊した責任があるわけでもありませんでした。私たちは自然の中で起きていること、あらゆる場所で起きていることの一部でしかありませんでした。

トレイシー、あなたは今何が起きているのかと尋ねましたね。

記憶喪失の人たちが思い出し始めているのです。忘却を終わらせる必要があるのは、私たちがより幸せになり、本当の自分になるための素晴らしい、美しい贈り物としてだけではありません。

私たちがこの地球で存在し続けるために必要なことだからです。私が話しているような叡智を持っている人々は、少なくとも私の出身地であるアンデスやアマゾンでそのような生き方をしていました。口承だったのです。
それはすべて物語を通して伝えられ、その多くはタペストリーや陶器、先祖が神殿を建てる方法、儀式や踊り、そして言語そのものに記録されています。私たちの言葉を話し、儀式を執り行っているコミュニティには、今でもその叡智が息づいているのです。私たちは完全に忘れてしまったわけではありません。だから予言されていたように、私たちが生きている今こそ、初心に戻り、古代の叡智を思い出す時なのです。

ほんの数百年前、あるいは数千年前の叡智について言っているのではありません。人類がすべてのものと一体であったとき、自分たちで考えたり理解したりするために多くの努力をする代わりに、考えを受け取る方法を知っていたとき、地球上で私たちを取り囲むすべて、木々、植物、石、川、にどこででも話しかけることができたとき、彼らに耳を傾け、彼らの声を聞き、彼らから教えや指示を受け取ることができたときのことを言っているのです。

つまり、本来の人間が持っていたすべての能力、すべての美しい能力が、今戻りつつあるのです。あなたが言ったように、多くの苦しみがあり、多くの戦争があり、多くの不安があり、人間が人間に対して抱いている疑念がある時代に、それが戻ってきたのです。

人間が人間と戦っているのは、なぜなら、すべての人間が、すべてではないが、一部の人間が、何が正しいあり方なのかを他者に伝えることができると考えているからです。
しかし、私たちは皆、自分自身を思い出し、私たちの祖先が持っていた賢明な生き方を導いた古代の原則を思い出すことで、あるべき道を見つけることができるのです。だから私は導かれ、この本を書く使命を与えられました。なぜなら、この本にはそれらの原則が内包されているからです。
この本には、世界のどの地域の誰にでも、人間の本当の神聖な性質、神聖な美しさとは何かを見いだし、私たちが以前してきたことをもう一度できるようにするための情報が含まれています。

しかし、それは同じようになるということではありません。同じようにはならない。過去には戻れない。違うものになる。しかし、原理原則、叡智、能力、私たちの神聖な贈り物が開かれ、戻ってくるのです。

だから、信じていない人たちや、自分が何者であるかに疑念を抱いている人たちにお伝えしたいのですが、この本に収められているこの教え、私の先祖の記憶であるこの本に収められているこの記憶は、私のオリジナルの創作物ではありません。

私は単なるメッセンジャーにすぎません。
この叡智がどんな人にとっても助けになるでしょう。この知恵は、私たちが本当はどうあるべきかを示す、本当の意味での参考資料なのです。私たち(人類)がそうだったから、私たちもそうなのです。私たちは本当に長い間、自分たちの道を忘れてしまったと言われています。私の出身地の先住民や、山間部やジャングルに住む私たちの親戚の多くは、征服や戦争、植民地化にもかかわらず、記憶を守り続けることができました。どうやって守ってきたかはわかりません。なぜなら、それを生き生きと残してくることはとても難しいことだからです。
そして今、私たちはもう隠れてはいない。私たちはもう、誰かに私たちの真の在り方を否定されても、脅威を感じないのです。
今では世界中にパートナーがいます。本当に耳を傾けたいと思っている人たちです。だから今こそ、みんなと分かち合う時なのです。みんながアンデスの人のようになるとか、今ある先住民族のやり方を真似しなければならないとか、そのようなことを考えているのではありません。ただ、参考にしてほしいのです。真の人間とはどのようなものなのか、どのように互いに関わり合い、どのように男性性と女性性を補い合い、どのように共同体として組織し、どのように指示を受け、どのように食べ物や土地を利用するのか。そして、時代の変化に適応する方法を知るために必要なすべての情報を受け取ることを。これは、時代が変化している今日、非常に必要なことです。

この本に書かれているように、私たちは気候変動がもたらす変化に適応するだけでなく、新しい光にも適応しなければなりません。それは、私たちに新たなチャンスをもたらす新しい時代の光です。それは新しい人類を生み出し始めるとてもパワフルなチャンスです。

人類が、健全な人類、自然の一部として自然に参加する役割を取り戻す神聖な人類、パチャママの一部としてパチャママのために働く人類になることです。それは、地球が地球自身を癒すために地球の一部である私たちを通して仕事をする、ということです。
人類は、この惑星に危害を加えるため、もしくは何か良いことをするために訪れているツーリストや訪問者ではないのです。私たちのハートは地球のハートとつながっており、地球の一部として地球のために仕事をするのです。何千年もの間、今申し上げたような知識、知恵、そして生き方が培われてきました。そして、それは今日思い出されなければならないものなのです。

これが、私が現時点みなさんに簡潔に紹介できることですが、何か質問があれば、また古代の叡智のいくつかの側面について、より具体的に説明することもできます。

<トレイシー>(25:51)
ありがとう。素晴らしい概要でした。大枠を示してくださりありがとうございます。あなたがこの本について、この時代のガイドブックや道具箱のようなものだと言っているのを聞いたことがあります。
読み進むにつれて、「そうそう!」と思えることが書かれています。
ですので、このコールに参加している人も、参加していない人も本を手に取ってどっぷり浸かることをお勧めします。というのも、アルカンはこの限られた時間の中でごく簡単にしか話すことができませんが、本ではもっと深く、明確だからです。私たちが、このとても素晴らしいリソースを得られたことは、本当に恵まれていると思いますので、ぜひ活用してください。心からそう思います。

ちょっと生意気な質問があります。私たちの多くは今、世界を見渡すとすべてが崩壊しているように感じられます。それは恐ろしいことです。でも、なぜかあなたは恐れているようには感じられません。あなたは、新しい始まりとして見ているように感じられ、新しい光について話されました。このような時代に何が可能なのか、あなたの視点から話してもらえると嬉しいです。

<アルカン>(27:08)
生命は決して終わりません。生命は常に生き続ける方法を見つけます。
生命は力です。生命には知性があり、智慧を内包しています。
そして私たちは、自分の中にある生命と、自分の周りにある生命に導いてもらえばいいのです。
私たちの中の生命、そして私たちの周りにある生命は、今、私たちに大きな声で語りかけています。私たちが危険にさらされているとき、その声はより大きくなります。
私たちが危険にさらされているとき、私たちは絶好のチャンスを手にしています。なぜなら、生命は生き続けようとするものであり、生き続けようとする生命は、そのためにできることすべてを行うからです。それは今、私たち全員に起きていることです。私たち一人ひとりに起きていることであり、私たち全体に起きていることでもあります。
だから、知性で賢くなろうとしたり、頭で出口を見つけようとしたりするのではなく、自分の内側で何が起きているのか、何が動いているのか、自分の中の生命は何をしているのか、生命は今この瞬間に何を求めているのかを見つめ、それを本当に感じ、それに導かれることを自分に許す必要があります。自分自身を信頼し、自分自身の中にある生命を信頼する必要があるのです。

今回のような危機の時代には、常に2つのことが同時に起こります。

何かが終わり、何かが死んでいく。そして、同時に何かが生まれる。両方が同時に起こります。だから、混乱することもあるし、あなたが言うように、人によっては恐ろしく感じることもあります。

なぜ私は恐ろしくないのか?なぜなら、私は先祖の記憶とつながっているからです。

彼らはこれを経験しました。何度も経験しました。そして私たちは、危機が起きたときが変わるチャンスだと知っています。宇宙は新しい情報と指示を送っていて、私たちはその指示を受け取り、それに適応する必要があります。そこに変化があります。変化を決めるのは私たちではありません。変化を作るのは私たちではありません。

私たちは地球の一部にすぎません。私たちは地球の一部である人類の一部なのです。私たちが変化を作ろうが作るまいが、変化は地球に起こっています。だから、変化を起こさなければならないというプレッシャーを感じるよりも、変化に参加すること、そして変化にうまく参加することが重要なのです。恐れるのは誤りです。もちろん、地球を破壊し、罪のない人々を殺すようなことには反対しなければなりません。
しかし同時に、反対する以上に、私たちを導いてくれるこの新しい光を支持することもできるのです。信じてください。この新しい光は空想上のものではありません。現実のものです。宇宙からやってくるのです。私たちの祖先は自然のサイクルについて知っていました。私たちは古いサイクルを終え、新しいサイクルに入ろうとしているのです。 

だから、私たちはチャンスを呼吸しているのです。呼吸をするたびに、私たちはチャンスを呼吸しているのです。もう少し静かに、雑音を少し抑えて、何が入ってくるのかを感じる時間を持つ必要があります。
私たちがいるこのコンテナの中では、何かが起きていて、何かが調理されていて、そして、調理されているものには味や香り、特別な質があります。お腹が空いているときに鼻を頼りに進めば、行くべき場所へと導いてくれるようなものです。それは私たちの動物的な資質です。
自然の生き物はそうするし、私たちはそれができる自然の生き物なのです。生命が生き延びる方法を見つけることを私は知っています。そして私は、自分の中に宿る光の叡智、食べるものから受け取る光の叡智、呼吸を通じて受け取る光の叡智、を認識するすべての人々が、生き延びる方法を見つけることを知っています。 

私がお伝えしたようなことが起こっていますが、それは共同体として、集団的な努力として起こる必要がある、ということを最後にお伝えしたいと思います。誰も一人ではこの状況から抜け出すことはできないし、私たちが受け取っている指示のすべてのピースをまとめることもできません。

私たちは再び、人為的な指示ではなく、根源からの指示を受けているのです。
一人はあることを聞き、もう一人は別のことを聞くのです。私たちは一緒になって、すべてをまとめる必要があります。だから、謙虚さが必要です。お互いに耳を傾ける必要があります。
ヒーローや救世主になりたいという考えを捨てなければなりません。一人ではできないのです。一緒やるのです。私たち全員が同じものを受け取っているわけではありません。ケチュアの人々はコミュニティとして暮らし、一緒に何かを行います。私たちが人間として、人類として受け取ったものをまとめれば、多くのチャンスがあるのです。だから、私たちは分断をやめる必要があります。私たちを互いに争わせる個人的な思惑をすべて放棄する必要があるのです。

<アリア>(33:55)
とても感動しました。この本の中で、パチャクティックの大きな回帰の時、私たちが新しいサイクルに入る時、この深遠な宇宙のエネルギー、私たちが受け取る指示として下りてくる光があると話していますね。そしてあなたは、このエネルギーとつながるために、苦しむのではなく、耳を傾ける練習、修養について話してくれました。静かにすること、内側に耳を傾けること、集団で耳を傾けること、そして聞いたことを分かち合うこと、などいくつかの具体的方法も示してくれました。
しかし、それら能力の一部は、現代社会では萎縮してしまっています。地球やスピリットからの指示やガイダンスに耳を傾ける能力を養うために、どのような練習をすればいいのか、もう少しお話しいただけますか?また、私たちが正しい道を歩んでいることを知る助けとなるような、特別な方法やアプローチがあれば教えてください。正しい道を進んでいることがわかるサインはどのようなものでしょう?どうすればよりよく耳を傾けることができるのでしょうか、どうすれば与えられた指示に沿っていると分かるのでしょうか?

<アルカン>(35:31)
私たちにこれが起こるためには条件があります。
その条件とは、私たち自身の中に流れる指示の順序を変えることです。
宇宙から、光から、地球から、そして私たち自身へ、という流れです。現代世界は過ちを犯し、それが常態化し、非常に長い間続いてきました。その過ちとは、頭をすべてに優先させ、頭、つまり思考する頭脳を、宇宙の叡智からの指示や助けを受ける者の長、つまりリーダーとして位置づけてしまったことです。

宇宙の叡智は頭に直接語りかけることはありません。決してそんなことはしません。

私はそういう経験をしたことがありません。地球の叡智、宇宙の叡智、薬、私たちが行動を修正し、より健康的に生きるために必要な助け、私たちを指導するそれらの声は、直接身体に届くのです。身体はそれを受け取ります。身体はそれを受け入れます。身体は私たちに対して地球のような働きをします。私たちの身体は地球です。そして地球は地球に語りかける。すべての地球は同じことを知っている。木が知っていること、山が知っていること、クジラが知っていること、海が知っていること、星が知っていることを、なぜ私の身体は知らないのかと自問する必要があります。
私の身体の中の誰かが邪魔をしているからです。私の身体の中の誰かがすべてをフィルターにかけ、どの部分を通過させ、どの部分を通過させないかを決めてきたのです。そして教育や信念体系、イデオロギー、人間の本質に対する抑圧が、多くの関門を作ってきたのです。これは通過する、これは通過させないという関門です。

だから、私たちが受け取る必要があるものなのに、通過しないものがたくさんあるのです。なぜなら、教育や現代文化を通して頭の中で作られたフィルターが、それを通過させないからです。

だから、とてもシンプルです。頭で指示を受け取らない。身体で受けなさい。身体の中の水で受け取りなさい。心の中で受け取りなさい。そうすることで、感覚を得ることができます。それが感じられれば、自分が正しい道にいるとわかります。もしあなたが正しい道にいるのなら、そうだと感じることができるはずです。
なぜなら、あなたの中には、本当に聡明で、パワフルで、現実的で、真正の何かが存在し、振動しているからです。それは振動しています。それは歌です。いつも頭の中で話している声とは違う声です。それは違う。質が違う。とても奥深い。100%人間的なものではない。スピリチュアルであり、神聖です。それを感じれば、自分が正しい道を歩んでいることがわかるし、それに従えばいいこともわかる。

だからといって、理性を完全に否定することにはなりません。そうではない。理性的なマインドは、その指示を最後に受け取ることができるということです。その指示がハートの中に取り込まれ、感じられ、受け入れられたら、その指示を理性的なマインドに移してもいいということです。消化された後は、言葉で表現してもいいし、文章にしてもいいし、会議にかけてももいいし、何でもいい。

なぜなら、それは成熟し、消化され、調理され、十分に摂取されているからです。そうして初めて、それが出されたとき、同じ品質、同じバイブレーション、同じ神聖さを持つことになるのです。それが本当に根源から来たものだと、どうしてわかるのか?それは生命を支えているからです。生命の継続、生命の拡大、生命の幸福を支えているからです。

生命は分離、分裂、怒り、さらなる破壊をサポートしません。私たちが怒りにまかせて話したり、より多くの分離を作り出していることに気づいたら、たとえ自分が正しいと思っていたとしても、それは本当の助けにはなりません。

ですので、私たちのところに届けられ、そして私たちの中を通るメッセージが必要なのです。私たちが信頼できるメッセージが。多くの人々がそれらを合わせれば、それは計り知れない力になります。そうなれば、人類は本当に変化に参加する力を持つことになります。

そしてそれは実際起こりつつあるのです。それは今日起こるかもしれません。今日、誰にでもそれが起こる準備がすべて整っているのです。

<トレイシー> (41:47)
それはいいニュースです!素晴らしい!ありがとう。あなたの話の一文毎に20分くらいかけて、咀嚼する時間を取った方がいいような気がします。とても豊かなお話なので。繰り返しになりますが、これらのほとんどが本に書かれていて私たちは幸運です。

アルカン、次の二つのことを話していただけないでしょうか。あなたは「私たちは満足することができない社会に生きている」とおっしゃいました。それは、私たちが水の中で泳いでいる魚のようなものだということなのかもしれませんが、実際に社会が一つにまとまっても私たちは満足できないということなのでしょうか。また、人間至上主義を終わらせたらどうなるのでしょうか。これらのことについて何かお話しいただけますか。 

<アルカン>(42:53)
本の英語の原題は、”The Spirit of the Glacier Speaks “でした。
来月、ペルーで出版する予定ですが、タイトルは “Sakusa Chikui “です。サクサ・チクイとはケチュア語で、”自分のために優しさで自分を満足させよう”という意味です。

サクサ・チクイの語源はサクサイ-満足する-です。
それがこの本全体、そして、この教え、蘇りつつある私たちの祖先の古代の記憶、を貫いている縦糸です。古代文明では、その文明の指導者たち、祖母たち、母親たち、父親たち、教師たち、ヒーラーたち、薬師たち、聖なる女性たち、聖なる男性たちが優先したのは、人々が満足するという文化を教え、発展させることでした。人々が満足した生活を送れるようなあらゆる道具、あらゆる文化的な道具、ガイドを、持てるようにすることでした。野心に満ちた軽い人生ではない。より多くの価値を持つためには、より多くのものを持つ必要があると常に考えるような貪欲な人生でもない。それは何千年も前から存在していました。私の出身地では、何千年もの間、人々はそのように生きてきました。
そして、私はみんなにそれがどのようなものであったかを想像してもらいたいのです。
人々はただ一緒に座って、静かにスープを飲み、十分に満たされた気分になり、「必要なものはすべて持っている。自分に何がないかを考えたり、さらに何かを探したりする必要はない。

なぜなら、すべてがここにあるからだ。私のコミュニティ。仲間の愛情。大地の果実はパチャママが私にくれたもの。誰かが食卓で語る物語の中にある智慧。明日昇る太陽。この夜の闇。今夜見る夢。必要なものはすべて持っている。」
だから、何よりも感謝するとき、私たちは戻るのです。私たちの中にある主な感情が、欠けているものではなく、「ありがとう」という感謝であるとき、私たちはそのような人間、本来の賢い人間に戻るのです。

「私は今あるものすべてに本当に感謝している。
私は本当に多くのものを持っている!空には星がたくさんある!今日は何羽の鳥が訪ねてきてくれただろう!今日の娘の笑顔!そして、必要なものすべてを与えてくれるこの食べ物!感謝しかない。」つまり、これは物質的なものと精神的なものを組み合わせた生き方であり、物質的なものと精神的なものを分けない文化における生き方なのです。

物質的なものと精神的なものを分け、物質的なものだけで自分を養おうとする文化では、精神は本当に飢えてしまい、物質的なものだけでは決して足りなくなります。
そうなると、私たちはもっともっと、もっともっと手に入れなければならなくなる。それが現代社会に起きたことです。ですので、あなたがこのことについて尋ねてくれたことをうれしく思います。
そして、パチャママから、自然から、すべてを奪ってきた人類の道には、決して満たされることのない空隙があるのです。残念なことに、人類は人間至上主義者となりました。ひとつの種が他のすべての種を凌駕する。以前はそうではありませんでした。
そして昔は、私たちはより賢く、才能があり、さらに強かった。しかし、それを他の生命体に対する覇権に利用したわけではありません。人間至上主義は、自然に大きなダメージを与えています。私たちが地球に存在し続けることさえ危うくなりつつあります。人間至上主義こそが、私たちが今直面している最大の危機だと認識する必要があります。

ですので、この本の冒頭で述べたように、テクノロジーではなく文化を変える必要があるのです。というのも、私たちが新しいテクノロジーを生み出すのが得意だからと言って、人間至上主義者のまま新しいテクノロジーを生み出したとしても、何の意味があるのでしょう?
同じことを続けるだけです。新しいテクノロジーを使って、すべてを支配し、見返りを与えず、生命を大切にすることなく、自然からすべてを奪うだけです。変えるべきものは文化です。

私たちが「満たされている」という文化、完全に満たされている、物質的にも精神的にも満たされている、という文化、誰も孤独を感じないコミュニティ、この惑星の観光客ではなく地球と一体であることを感じる自然との関係性、そして人間であることに満足を感じ、自分たちが何者であるかという神聖な能力に本当に満足を感じる、という新しい文化を発展させれば、私たちは満足し、人間至上主義の慣習を続ける必要はなくなります。

そうして初めて、私たちは再び正しい道を歩むことができるのです。アリやクモや木やブタやクジラや何に対しても優越感を抱くことなく、謙虚さをもって再び正しい道を歩めるのです。私たちは何に対しても優っているわけではありません。

すべての生命体は尊敬されるべきものであり、私たちは彼らと良い関係を築く必要があります。私たちは、彼らに感謝と愛情を注ぐ必要があるのです。それがこれから起こる、ということを私の心の奥底で分かっています。

先ほど、何が起こっているのかと聞かれましたね。私たちはそこに向かっています。それはまだ完全には起こっていませんが、起こり始めています。同時に残虐行為も起きています。私たちは新しい文化を養うことに全エネルギーを注ぐ必要があります。それが私たちにとっても実りであり、少なくとも数世代後の孫たちにとっての実りなのですから。

<アリア>(50:28)
素敵です。この教えは、私たちの人間関係や相互のつながりに根ざした文化を築く方法を私たちに示しています。それは、お互いを尊重し、魂を養い、お互いを養い、賛美と感謝をもって魂を養う文化です。そして、私たちの周りにある豊かさを見ることです。

私たちの時間も終わりに近づいていますが、あと1週間あなたと過ごせたらよかったのに、と思います。そこで最後に、何か話したいことがあれば、ぜひお聞かせください。
この本の中で、私たちがバランスを取りたいと感じる相反するものについての8つの柱、8つの原則、について話されています。私たちが誠実さと全体性を持って進んで行けるように、わたしたちの内側でバランスを取る必要があるもの、そして私たちの世界でバランスをとる必要があるもの、について、お話しいただけるようでしたらお願いします。

<アルカン>(51:35)
人々はいつも私の小さな娘に、「どれが好き?これ?それともそれ?」と聞きます。
「好きな色は?好きな動物は?好きな本は?」などなど。妻のマリリンと私はいつも、「選ぶ必要はないよ、好きなものを持つ必要はないよ」と伝えています。
だって、もし私が好きなのは赤だと言ったら、青や白や黄色はどうなります?彼らは、私が自分の好きな色ほど真価を認めていない、と悲しむかもしれません。

つまり、好きなものを選ぶ文化は、常にどちらかの味方をする文化でもあるのです。そして、あなたが今おっしゃったように、私たちの古代の文化では、私たちの祖先は、私たちに相反するものを補い合うようにと、教えてくれました。相反するものは必ずしも戦う必要はありません。
実際、戦う必要はまったくないのです。
一方が他方を排除するような形で競争する必要はありません。二つあったとしても、一つを排除する必要はありません。二つが異なっていれば、そこには多くの可能性とパワーがあります。なぜなら、異なる2つが補い合うことは、最も強力な補い合いになるからです。

生命は常に、異なる二つのものの補い合いから生まれます。というわけで、非常に謙虚に、そしてあらゆる敬意を払いながら、そう、あなたが尋ねたので、私はこの機会を利用して、こうお勧めします。

考え方を変える練習をしましょう。

今までと同じような使い方はしないでください。もし、二つの異なるものを見たなら、それらがどう補い合ったらいいかを見つけてください。
二つが異なるのは、お互いを補い合うためにそうなっているのであり、三つ目のものを生み出すためにそうなっているのだと思ってください。
その三つ目が生まれることで、生命が継続していくのです。

そして最後にお伝えしたいのは、補い合いには常にお互いへの尊重があるということです。私たち人類は、パチャママから、地球から、私たちが愛し、語り、奉仕する土地から、多くのものを奪ってきました。
奉仕する方法を見つけてください。そうすることで、バランスが崩れているものにバランスを取り戻すことができます。奉仕しましょう。どのようにしたらいいか教えてくれる人を見つけて奉仕してください。奉仕することに飽きないように。あなたを養ってくれてきた大地に、計り知れない感謝の気持ちを捧げましょう。そうすることで、今よりももっと穏やかな変移をサポートするように地球のエネルギーがシフトするでしょう。

<トレイシー>(54:50)
ありがとうございました。チャットを見るとみんなとても興味を持っていて、もっと話したがっています。これは計画していたことではないのですが、私たちがこの本を読んで勉強し、メッセージにより深く触れた暁には、また私たちに話をしてもらえないでしょうか?年明けくらいかしら? 

<アルカン>(55:16)
次の数ヶ月はペルーに滞在する予定なので、3月末か4月か5月に計画しておけば、このような形でより多くの時間を割くことができると思います。

せっかくの機会なので、少なくとも2回は読むことを強くお勧めします。勉強する本です。学ぶことがたくさんあります。一回読んで、はい終わり!という訳にはいきません。もう一度読んで、少し勉強する必要があります。

<アルカン>(57:25)
私のやり方をお勧めします。祈るとき、そしてあなたを助けてくれる偉大な聖霊たちを呼ぶとき、自分自身を呼ぶことを忘れないでください。自分自身のいにしえの記憶を呼び出してください。あなたの人生を導き、ガイドを聞き、この時代に何をすべきかを知るため、あなた自身の本来の美しい聖なる自己を呼んでください。

以上

(文責:鈴木核)