NPO法人セブン・ジェネレーションズ 2021年活動サマリー

NPO法人セブン・ジェネレーションズ 2021年活動サマリー

セブン・ジェネレーションズ(SG)は団体設立12年(法人化後10年)、この12月末で法人化後第
11期を終えます。
今期は、現役員(理事・監事)の2年の任期の2年目の年に当たり、理事6名(岩瀬淑乃、川田照
義、桑原康平、佐藤さわ、関口守、野崎安澄)と監事2名(大山裕之、桑原幸子)がその任務にあ
たりました。


代表理事は昨年に引き続き、野崎と桑原が、副代表理事を佐藤が務めたほか、事務局業務
は、本部事務局(本橋紀久子:会員管理、瀬下貴子:会員管理・ファンドレイジング、佐藤さわ(理
事兼務):会計・総務全般・広報・ファンドレイジング・コール事務、桑原康平(理事兼務):会計・事
務所業務・ファンドレイジング・コール事務、野崎安澄(理事兼務):ファンドレイジング・広報)のほ
か、各事業においてそれぞれの事業ごとの担当者が事務業務にあたっており、今後は、それら
が連携して行えるよう、取り組み始めたところです。
今年もたくさんの人たちに支えられ、年度のはじめの定時総会で正会員から付託された事業計
画の実現に向け、さまざまな取り組みを行いました。

参考:SG2021年度活動計画(2021年2月作成)
https://drive.google.com/file/d/1HjHYhmzFleDcaYuaLiW91yU7VCbKZU4a/view?usp=sharing

(1)SGの基幹4事業についての今年度活動状況

今期、基幹4事業全体の再整理をし、またチェンジ・ザ・ドリームシンポジウムをSGの基幹事業
の入門コースとしてより広く多くの方に届けるための大きな事業変革を行いました。

1.チェンジ・ザ・ドリーム シンポジウム

今期、チェンジ・ザ・ドリーム シンポジウム(以下、チェンドリ)は49回開催、合計234名が参加
し、参加者累計は5328名となりました。
昨年に引き続き新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行の影響もあり、開催された49回
の内、7回が対面での開催、42回がZoomを用いたオンラインでの開催でした。
これまで各チェンドリ・ファシリテーターの自主開催にまかせていたチェンドリの開催実施に加え
て、SG主催チェンドリを5月から毎月開催し、11月までで合計7回、のべ38名の方にご参加いた
だきました。
また、後述するチェンドリeラーニングで18名の方が受講してくださいました。

(I)チェンドリeラーニング化プロジェクト(そのためのクラウドファンディング)について
チェンジ・ザ・ドリームシンポジウムを、個々人の多様な状況(例:育児中や介護中など)に合わ
せ、どこにいてもご自身のタイミングで学んでいただき、より多様な仲間に参画してもらうために、
eラーニング化するプロジェクトが2021年3月よりスタートしました。
eラーニング化に当たり既存の映像に加えて、日本語でのナレーションを別途撮影、録音し、そ
のためのスクリプトの翻訳や作成等も新たに行いました。


加えて、eラーニングを提供できるプラットホームとしてのサイトも新たに構築いたしました。
このプロジェクトの実現に当たっては、『地球環境の保全(本邦と本邦以外の地域にまたがって
広範かつ大規模に生ずる環境の変化に係る環境の保全をいう)を図るために行う事業』として、
日本郵便年賀寄付金による 社会貢献事業助成「2021年度日本郵便年賀寄付金配分」を、事業
予算227万円の内160万円を助成金としていただきました。


残りの自己負担金分は5月-6月末までの間、Ready for!にて『持続可能な未来を創る仲間
募集!誰でも学べるeラーニングを届ける』と題してクラウドファンディングを行い、のべ192名
の方にご支援いただき1,616,000円資金を集めることができました。ありがとうございます。
『持続可能な未来を創る仲間募集!誰でも学べるeラーニングを届ける』

クラウドファンディング中には、応援企画としてSG創設者である榎本英剛さんが2021年に出版
された本『僕らが変わればまちが変わり、まちが変われば世界が変わる 〜トランジション・タウン
という試み』 にちなみ、『僕らが変われば”夢”が変わり、”夢”が変われば世界が変わる 【SGコミュ
限定出版記念オンラインイベント】』を開催していただきました。

(II)チェンドリマテリアルオープンソース化について
チェンドリeラーニング化をすることに合わせて、チェンドリ・マテリアル(映像、スライド、マニュア
ル)をチェンドリ受講者の希望登録者へ公開することにしました。
そのためにチェンドリのマテリアルの見直しを行いました。チェンドリマテリアルに関しては、
2019年のVer.4改訂時に日本語への翻訳のみ終了していました。
11月末現在、まだオープンソース化は完了していませんが、年内オープンを目指しています。
1チェンドリ・マニュアルの改訂(チェンドリマテリアルオープンソース化とファシリテーター向けの
新プログラムのため)
上記の理由で、チェンドリ・マニュアルの改訂・見直しプロジェクトが今年4月から始まりました。
改訂した点は、以下の通りです。
・日本のファシリテーターが進行するための注記や具体例の追加
・NPO法人セブン・ジェネレーションズの情報について追加
・オンラインでの開催に対応する情報を追加
また『ファシリテーターのために』というガイドブックを作成しました(旧:ファシリテーターノート
ブックを改訂したもの)。

この中にはチェンドリの各問いの章の目的や意図、ファシリテーターの心得などの内容が盛り
込まれています。

2.DEEP(ファシリテーター向けの新プログラム)
チェンジ・ザ・ドリームシンポジウム(チェンドリ)をファシリテートするためのプログラムとして
DEEPを新たに開発しました。
チェンドリのコアコンセプトの理解と、自分自身がファシリテーターとして何を何のために伝える
のかを確認するためのプログラムとなっています。チェンドリがそのコアメッセージとして「すべて
のものはつながっている」という認識を提案していること、参加者自身の意識(夢)への気づきと
参加者のエンパワーを目指したものであることを実感してもらえるようなプログラムとして作られ
ました。
具体的な内容としては、チェンドリを一部再体験し、対話しながら、自分自身がファシリテーター
としてチェンドリを提供する上で大事にする部分を確認していきます。
12月4日にはパイロット版を実施し、8名の方にご参加いただきました。フィードバックを受け、来
年度は外部に向けても開催していく予定です。

(III)チェンドリを企業向けに開催するための調査・提案
NPO法人サービスグラントによるプロボノ派遣事業により、企業で働きながら現在は育休中で
あるプロボノの方々に、上記テーマでの調査・提案を依頼しました。
プロボノの方々にはチェンドリを受講していただいた上で、企業向けに開催経験のあるチェンド
リ・ファシリテーター等へのインタビューや事例まとめを行っていただきました。
さらに、以下の内容について、12月中に最終提案をいただくことになっています。
・企業向けに提案する際の懸念点や改善点の提案
・企業向けHPの提案

ママボノプロジェクト最終報告!
10月ー12月NPO法人サービスグラントさんの助成を受け、育休中のお母さんたちがプロボノとして関わってくれるママボノプロジェクトに参加。 今回はNPO法人セブン…
sevengenerations.or.jp

2.プログラム・フォー・トランスフォーメーション(以下PT)

今年度は5-6月にオンラインにて1回開催しました。10月にも企画していましたが参加申し込み
が定員に満たず実施しませんでした。
5−6月は4名(チーム名「太陽とHonesty」:寺島義智(てらしー)・野嶋成美(のじさん)・村石しの
ぶ(しーちゃん)・渡辺華乃(はなちゃん))の参加があり、トレーニングリーダー:小谷真司、野崎
安澄、事務局:法川繭子、アシスタント:田嶋真紀・宮田めぐみが運営しました。

▼太陽とHonestyチームの自己紹介はこちらです。

https://sevengenerations.or.jp/2021/07/08/honesty/

3.ゲーム・チェンジャー・インテンシブ(以下、GCI)

今年度は、1月期と6月期の年2回開催。新規・再参加含め、延べ90名の参加がありました。
GCI運営コアメンバーを中心に、サポートメンバー(参加者サポート、通訳・翻訳、会計等)の協力
も経て、スムーズに開催できました。

GCIの運営は毎期、新たな試みを行うように心がけていますが、今年度はGCI日本語コンテン
ツサイトのリニューアルに取り組みました。前年度までのコンテンツサイトと比べ、見やすさだけで
なく、登録や更新作業の改善にもつながりました。
<備考>各期の具体的な参加状況
★2021年1月期データ
・参加人数 55人(新規 34人、再参加 21人)
・アンケート満足度(6点満点)
全体 5.2 コンテンツ 5.0 スモールグループ 5.1 運営チーム 5.1
・ご寄付額 527,939円(2021年5月時点)
★2021年6月期データ
・参加人数 35人(新規 19人、再参加 16人)
・アンケート満足度(6点満点)
全体 5.1 コンテンツ 5.4 スモールグループ 5.1
・ご寄付額 287,000円(2021年9月時点)

4.「アチュアルの夢」上映会

「アチュアルの夢」上映会は、コロナの影響によりリアルな上映会は全3回(すべて沖縄・久米島
にて)の開催でした。
なお、オンライン自主上映会は、SGメンバー向け1回 9/12(日)、一般向け3回(10/10日(日)、
11/21(日)を実施し、次回は12/18(土)を予定しています。
9月上旬まで「アチュアルの夢」は会場自主上映のみでしたが、オンライン自主上映を9月中旬
から展開中です。来年も月に一度は、実施を予定し取り組む計画です。

(2)その他の事業についての今年度状況活動状況

●コミュニティ気候アクショントレーニング入門(ICCAT)について
今年度から、まだプロトタイプ(試作段階)ではありますが、10週間におよぶコミュニティ気候ア
クショントレーニング入門(ICCAT)を4月期・9月期の2回開催しました。
運営メンバー、モデレーターは鈴木核・野田浩平・野崎安澄、9月期から運営サポートとして清
野健太郎が関わりました。
4月期は11名、9月期は15名の方が参加され、様々な地域レベルでの気候変動解決策につな
がるコミュニティへの参加、プロジェクトやコミュニティが企画・推進されました。
(例:トランジション・タウンの立ち上げ・出版プロジェクト・地域での養蜂活動・森林保全活動へ
の参加・地域にて気候危機テーマのセミナーやワークショップ企画・地域で活動する気候危機に
関係する団体の連携促進 など)

(3)経営基盤整備についての今年度の活動状況

1.SG事業全体の整理
主幹4事業の関係性や道筋を体系化し、事務局機能を統合し、対外的にもそれを提示し、申込
みしやすくすることを目指し、まずは、それぞれの事業で行っているタスクを見える化することに
取り組みました。また、各事業に関わる担当者が一同に会するミーティングを11月に初めて開催
し、意見交換をしました。今後、さらなる連携が図れるよう、ミーティングを重ねていきたいと考え
ています。


2.SG広報強化
セブン・ジェネレーションズのWebサイトの整備については、複数あったサーバーの統合とそれ
に伴うサイト自体の引っ越し作業、チェンドリeラーニング化に伴うWebサイトの改変作業などを実
施しましたが、当初予定していたようなWebサイト自体の内容の大幅な見直しには着手できませ
んでした。
また、広報チームを編成し、組織としての戦略的な広報等ができる体制づくりを進めたいと考え
ていましたが、コミュニティに呼びかけても希望者がおらず、体制の整備には至りませんでした。
この点については引き続き、来年度の課題として向き合っていきたいと考えています。

3.ファンドレイジング元年
ファンドレイジング元年を目指した結果、チェンドリeラーニング化事業への郵政補助金を獲得
することができました(事務局ファンドレイジング担当:瀬下貴子)。また、同プロジェクトの自己資
金分についてクラウドファンディングを実施し、当初の目標金額を超えた支援金を集めました。
さらに、来年度以降の助成金獲得のための情報収集や申請活動を行い、ファンドレイジング元
年と呼ぶにふさわしい成果を出すことができました。

4.会員・コミュニティメンバー関係性づくり
事務局担当者が、セールスフォース(会員管理のプラットフォームソフト)の活用を進め、主催
チェンドリへの参加者や会員・寄付者などの情報を適時に反映することができるようになりまし
た。
コミュニティメンバーの関係性づくりについては、(3)で後述します。

5.事務局機能の基盤整備
理事としての業務と事務局業務の境界が不明瞭となり、慢性的に理事の業務負担過多になっ
ている状況を鑑み、業務内容の見直しと役割の明確化に取り組みました。その結果、今後、理事
に残すべき業務を明確に定義できたため、相対的に事務局の機能も明確になってきています。
具体的には、実際にそれぞれの担当者が行っているタスクを見える化することに取り組み、「見
えないところで誰かが支えてくれることにより成り立っている」という属人的な状況を脱却しようと
しています。また、それに関連し、事務局員への対価支払いプロジェクトを進めることが、持続可
能な組織基盤のために必要だと考えており、少しずつではありますが、公正な支払いのために仕
組みづくりを進めています。


6.その他
・総会開催(2月22日)

・理事ミーティング等の開催報告(毎回)
・個人情報保護に関する関係者への確認作業(9~11月)
・監事と理事とのMTG(5,7,9,11月の計4回実施)
・ハラスメント研修の開催(10月)

(3)SGのコミュニティ内での活動について

今年は、コール事務担当を事務局内におくことにより、よりスムーズに各種コールを開催するこ
とができました。
・ほっとコミュニティコールは11月までに計9回開催しました。各回の参加人数こそ少ないながら
も、コミュニティメンバーの声を聞く貴重な機会となっています。
・ウェルカムコールは11月までに計7回開催しました。主として主催チェンドリに参加したかたに、
SGをより知ってもらう機会として開催しました。
・コミュニティミーティングを5月に2回、8月に2回、9月に2回開催しました。テーマは、「理事改選
について」でした。
・アメリカのパチャママアライアンスとの情報共有のためのパチャママコールを計10回開催しまし
た。

(4)SGコミュニティメンバーの活動について

参照:『新月通信』バックナンバー・ブログ:http://sg-newmoon.blogspot.com/
トランジション・ジャパン/ブラーマ・クマリス/一般社団法人カンパニア/グローバルエコビレッジジャ
パン/ドローダウン・ジャパン・コンソーシアム/ジョアンナ・メイシーつながりを取り戻すワーク/エク
アドルKIMONOプロジェクトA ma la vida/VOICE and VOTE/『僕らが変わればまちが変わり、ま
ちが変われば世界が変わる 〜トランジション・タウンという試み』(出版)/ワーカーズコープ主催
SGコミュ限定セミナー/Regenerative Activism

以上